阿部弘幸( あべひろゆき

専門分野
分析化学、鉛フリー化技術、鋳造工学、環境化学、染色化学
技術支援
指導相談:RoHS対応技術、金属・無機成分分析、ゴム材料、水処理技術
担当機器:ICP、イオンクロマト、蛍光X線、原子間力顕微鏡、X線回折、自記分光

研究

キャビテーションの利用技術

概要
キャビテーション(Cavitation)とは、液体の静圧が局所的にその液温の飽和蒸気圧より低くなり、 その液体の一部が蒸気泡を発生した後、圧力回復して蒸気泡が壊滅する現象で、空洞現象ともいわれる。 一般に、当現象は①流体機器の性能低下、②接液部の壊食、③振動・騒音の発生などの問題で敬遠されることが多い。 当所では、キャビテーションの衝撃力を利用した水処理技術を検討しており、下水汚泥の減量化に応用研究中である。 その他の利用可能性のある分野は下記の通り。 ①配管洗浄機 ②土木用掘削機、埋設管入れ替え ③食品乳化 ④O/W乳化 ⑤固形物の破砕(石炭の液化、微粒子製造) ⑥脱脂洗浄 ⑦廃棄物の破砕 ⑧健康・福祉・医療用水浴器(プール) ⑨金属加工品のバリ取り ⑩水質改善装置 等
実績
ヤンマー(株)と共に「余剰汚泥減量化装置」を商品化

外来魚の炭化による脱臭剤の開発

概要
滋賀県東北部工業技術センター、(有)紙炭、(株)鈴木松風堂の3者は、標題の件について共同研究を進めて参りましたが、この度、商品化のめどが立ちましたのでご紹介申し上げます。 ご存知のように滋賀県では平成15年4月より「滋賀県琵琶湖のレジャー利用適正化に関する条例」が施行され、その中でブルーギルやブラックバスのリリース禁止が謳われています。 これにより、県内では外来魚の食品化・飼料化・肥料化が試みられておりますが、上記3者は独自の炭化技術を駆使して、外来魚の炭化試験を繰り返し実施し、脱臭剤や吸着剤等への活路を見出しました。 原材料については、びわ湖や近江に徹底的にこだわった形で検討致しました。 また、天然の外来魚をそのまま原料として炭化しているため有害物質は含まれません。 ①メチレンブルーの吸着試験の結果、その吸着能力は市販の粒状活性炭に近く、備長炭よりは遙かに優れています。 ②脱臭剤1箱で、2匹のブルーギルを駆除した事になります。 ③工業振興を図り、同時にびわ湖在来種の保存などびわ湖条例を推進する取り組みです。 ④使用後はプランタなどの土に戻す事が出来ます。 ⑤環境啓発商品やノベルティー(広告宣伝)商品として注目されています。
実績
(有)紙炭、(株)鈴木松風堂と共に「びわ湖の外来魚による脱臭剤」を商品化

緊急用飲料水製造装置の開発

概要
近年、東海や南海地震の発生が懸念され、また台風等の風水害や管路事故の災害緊急時に、 飲料水を確保し給水活動を迅速に行う事が急務となっています。平成7年に発生した阪神淡路大震災では、 生活用水の確保は大変重要な問題でしたが、大型タンクローリー車では、現場に向かえないなどの問題もありました。 当所では、(株)清水合金製作所と共に、河川・池・プール等の原水を現場にて飲料水にできる可搬式装置を開発しました。 ①あらゆる原水に対応  河川・池・プールなどの原水に対応 ②軽量・コンパクト  軽トラックで現場に搬送可能 ③簡単な運転操作  バルブ切換とボタンのみの操作で運転可能 ④汎用的な電源で対応可能  家庭用コンセントや小型発電機で対応可能 ⑤耐久性の高い膜モジュールを使用  ポリフッ化ビニリデン製の孔径0.1μmの  MF膜(精密濾過膜)を使用 プールと琵琶湖岸で実証試験を行い、水道法の水質基準をはるかにクリアする飲料水を製造できることを確認しました。
実績
(株)清水合金製作所と共に「緊急用及び僻地用飲料水製造装置」を商品化

鉛フリー銅合金「ビワライト」の開発

概要
含鉛銅合金は、その鉛成分が故に、鋳造・加工が容易で多用されてきましたが、WHO(世界保健機関)や水道法の改正により、鉛フリー銅合金の開発が急務となっていました。従来から、鉛の代わりにビスマスやセレンを添加した鉛フリー銅合金がありましたが、砂型鋳造では、鋳造不良が起こりやすく、新たな鉛フリー材が要望されるようになっていました。当所では産官学のプロジェクトを組んで、金属組織中に球状硫化物が分散する新規な鉛フリー銅合金を開発し、平成19年に特許取得、平成22年度にCAC411としてJIS認証されました。 現在、各種の環境試験・耐久試験を継続実施中です。
実績
平成19年に特許取得、平成22年度にCAC411としてJIS認証されました。 

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