中島 啓嗣

専門分野
高分子材料、プラスチック、有機分析
技術支援
担当機器:熱分析装置、熱物性測定システム、GPCシステム、キセノンウェザーメータ など
研究テーマ

有機複合体の構造制御による貼付フィルムの高機能化に関する研究

期間
令和3〜5年度
概要
生体組織への接着を目的とした貼付フィルムの構造制御による機能性付与を目的とし、2種類のセルロース誘導体のエタノール・水混合溶媒への溶解挙動を調べた。その結果、両方の材料とも一定以上のエタノールが含まれる混合溶媒に溶解した。溶液を加熱すると、溶解した中でもエタノール比率が高い溶液は透明を保ったが、エタノール比率低い溶液は加熱時に白濁した。白濁が生じた際のポリマー濃度および混合溶媒比をカールフィッシャー水分計により調べたところ、一方の方が他方に比べて高エタノール比で白濁することがわかった。白濁が生じた溶液を乾燥固化した試料についてSEM観察を行ったところ1~2μm程度の微小粒子が観察されたことから、溶液を加熱して生じる白濁は溶媒組成の変化により析出した微粒子によるものであると推察された。
実績
令和3~4年度 工業技術総合センター研究報告
研究テーマ

生体組織接着性を有する医療用有機複合材料の開発

期間
平成27〜28年度
概要
外科手術に用いるシート状組織接着剤への応用を目標とし、セルロース誘導体複合材料について検討した。試料作製時におけるポリマー濃度および溶媒の構成比による相分離発現の有無を調べ、相図を作成した。また、分散液作製時の熱処理の影響、フィルム化後の熱処理の影響について調べた。分散液を100℃で熱処理することにより、一方のセルロース誘導体のエチルエステル化が進み、膨潤時にスポンジ状構造をとることがわかった。また、加湿処理とフィルム化後の熱処理を組み合わせることによりにより、数~200倍の範囲で体積膨潤度が制御できることがわかった。
実績
平成28年度 工業技術総合センター研究報告
特許第7143996号「口腔内粘膜保護フィルム」
研究テーマ

新規高分子材料多孔質化方法に関する研究

期間
平成24~25年度
概要
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)からなるアクリル板が熱アセトン/アルカリ混合液中で膨潤しその後水中で脱溶媒することにより白化すること、得られた白化物は元のアクリル板の形状を保持した状態で均一な径の細孔を有することを見出した。また、脱溶媒する温度により、細孔の径を制御できることがわかった。
実績
平成25年度 東北部工業技術センター研究報告
研究テーマ

樹脂成型品の表面物性向上に関する研究

期間
平成21〜23年度
概要
超臨界二酸化炭素(SC-CO2)を用いてPE表面でのMMAおよびスチレンの含浸重合サンプルについて詳細な深さ評価および表面の親水化を試みた。その結果、TMA分析により、サンプル中心部の未含浸PE層の軟化とモノマーが含浸重合された表層部の2段階の軟化挙動が観察された。SC-CO2によるモノマーの含浸重合深さはPE種、モノマー種に依存しないことがわかった。また、アクリル樹脂はアルカリ水溶液に浸漬することで水の接触角が低下し、アセトンの添加および処理温度の上昇により促進されることを確認した。MMA含浸重合PEにおいても同様にアルカリ/アセトン処理により接触角が低下することがわかった。MMA含浸重合PE表面のIR測定結果より、MMA中のエステル結合の加水分解は起こっていないことが示唆されたことから、微細クラック等の形状変化が接触角低下に寄与していると推察された。
実績
平成21~23年度 東北部工業技術センター研究報告
研究テーマ

有用物質の濃縮回収に関する研究

期間
平成20〜21年度
概要
研究内容を記載
実績
平成20年度 東北部工業技術センター研究報告
特許第4981671「ポリマーブレンドを含んでなる液中物質捕集材料」
研究テーマ

有害物質捕集高分子の開発

期間
平成15〜19年度
 
実績
平成15~17年度 工業技術総合センター研究報告
平成18~19年度 東北部工業技術センター研究報告